ICT導入がカギになる?
訪問介護の現場における業務効率化や負担軽減の一助となるのがICTです。

ICTって?
訪問介護業界の将来性を考える際のカギとなるのがICTです。ICTは「Information and Communication Technology」の略で、「情報通信技術」という意味です。身近なものでICTに該当するのは、スマートフォンやタブレット端末とICカードとの連携、ATM、オンライン決済などですね。ITと混同するかもしれませんが、一般的にITはハードウェアを含めたコンピュータ全般を指すことが多いです。一方、ICTはハードウェアやソフトウェアを駆使した情報伝達の仕組みや技術を指しますよ。
また、最近はIoTという技術もよく聞きますね。こちらは「Internet of Things」の略で、「モノのインターネット」という意味です。機器や端末を、インターネットを介して接続し、遠隔操作などを行う技術です。「モノとモノをつなぐ」といったイメージですね。一方、ICTは「人とインターネットが連携し、あらゆるものとのつながりを生む」といった感じです。
介護におけるICTは?
では、介護におけるICTとはどういったものでしょうか?介護現場においては、訪問介護などの介護サービスを運営する際の情報伝達や通知、連絡を支援するソフトウェア、あるいは通信環境の構築を指します。例えば、これまでは介護記録を手書きで作成し、管理していました。これを、デジタルで作成してペーパーレスで管理すれば、大幅に労力を削減できますね。通信環境を整えることで、管理しているデータの共有なども容易になります。その結果、業務効率化につながり職員の負担も軽減するというわけです。
介護業界全体で取り組むべき
少子高齢化によって高齢者が増えている一方で労働力は不足しています。これは、介護業界だけでなく日本全体の課題となっています。厚生労働省によれば、2040年には約280万人の職員が必要になるとされています。しかし、2019年時点では約211万人しか職員がおらず、このままでは約69万人も足りなくなってしまいます。人手不足の理由には離職率の高さなどが挙げられますが、その遠因には職員にかかる負担の大きさなどがあります。この負担を軽減するためのカギとなるのが、ICTというわけですね。ICT導入によって情報共有を円滑にし、業務改善や制度改革を行うことで職員は快適に働けるようになります。そうなれば、離職率は低下して業界全体のイメージもよくなるでしょう。イメージがよくなれば、介護業界を目指す人の数も増えますね。介護業界は人手不足の解消が大きな課題となっていますが、その一助となるのがICTであり、導入に向けたさらなる支援や取り組みが求められています。
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